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「新疆暴動」に寄せて

このブログは時事問題はあまり取り上げないのですが、先週勃発したいわゆる「新疆暴動」につきまして一言。なお、ここに書くのは個人的な雑感に過ぎず、新たな知見や情報はゼロですのであしからず。

この事件については依然として情報が断片的で、なかなか総合的に評価を下すのは難しく思われます。ただ少なくともウルムチで漢人とウイグル人の間で諍いが起こり、さまざまな暴力によって多くの方が死傷してしまったことは事実であり、そのことにはウルムチと言う町と、そこに暮らす人々を多少なりとも知る者として、痛切な悲しみと怒りとを覚えます。

ちょっと前に村上春樹がイスラエルでした「卵のたとえ話」に照らすならば、今のウルムチ市民はまさにその卵であり、私も作家同様の立場を取りたく思います。状況は醜悪であり、その醜悪なる状況に人間としての自然な感情から嫌悪や悲しみを覚えた人たちに同情します。


この事件のなかで亡くなったり、負傷されたりした方をはじめとする、すべてのウルムチの市民に(民族を問わず)哀悼の意を表したく思います。結果として今後しばらくは新疆の観光産業も開店休業状態になるでしょうし、投資も鈍り、また民族間の「しこり」も残り、あまり明るい展望が見えなくなっている点が大変憂慮されます。

一日でも早く、ウルムチがまたあの独特の活気を取り戻すことを祈ります。

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