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2008年の回顧

本日で世間はおおむね御用納め。ということで、本日の書き込みはこの鼠年の「回顧」をちょっぴり書いてみようかと思います。どうも最近この起居註は本の紹介に偏りがちなので、ここいらでいくぶん(あくまでいくぶん、ですが)軌道修正を図ることといたしましょう。

以下、月別に今年の出来事を:

【1月】Mazar Documents from Xinjiang and Ferghana (Facsimile 2)の編集作業に忙殺。執筆もさることながら、共同研究者とのやりとりに大いに頭痛をおぼえる。下旬、妻ひと月のアフリカ調査に出発。乳飲み子と2人取り残され、その世話に目を回す。

【2月】AA研中見立夫教授プロジェクト研究会にて「イスラーム法から中国法へ:省制期新疆不動産売却文書における「契約」の問題」報告。月末にようやく妻が帰国。京都の中央アジア古文書セミナー参加。

【3月】上記セミナーに啓発され?債務弁済文書をもっぱら読むうちに年度終了。月末にまつざきワークショップ参加。

【4月】AA研非常勤研究員任期切れにも拘らず報告書執筆の宿題に時間をとられる。科研費をめぐる間接経費(個人研究費)、研究場所などに関する外語大当局のつれない対応を遺憾に感じる。またたまたま同時期に話題になった後期高齢者医療制度に憤りを覚える。

【5月】GWを軸にウルムチ滞在。インフルエンザの影響でろくろく外を出歩くことができず、新疆大学内にひきこもり、オーガナイザーとしての打ち合わせや会場の下見、自分自身の報告の執筆など、夏のワークショップ@ウルムチの準備に専念する。月末京都で開催の「中央アジアの法制度研究会」出席。法学の明晰さ、奥深さに惚れ惚れする。

【6月】富山で科研の内部研究会開催、新疆大学所蔵ワクフ文書を講読。その後夏のワークショップ準備の中で読んでいる文書とその文書につき興味深い「発見」があり、おおいに興奮する。この月は上述のワークショップとCESS報告の2つの準備でワクフ文書一色。

【7月】ひきつづきワークショップ報告&CESS報告の2つの準備。野尻湖クリルタイにて「省制期カシュガルのワクフ訴訟」報告。

【8月】ウルムチ滞在。国際学術研討会「シルクロードにおけるマザール文化研究」(新疆大学)開催。私はその中で"“Opal, a Sacred Site on the Karakoram Highway - A Historical Approach by Using the Descriptions Found in the Mazar Documents”と題し報告。 この会議は北京オリンピック前後の自粛ムードやテロ騒ぎのあおりを受け大変な会議であったが、結果としてそれなりの達成感に幸福を覚えた。

【9月】ウルムチ会議の余韻に浸る間もなく中旬に渡米。CESS第9回大会に参加。パネル・セッション"Modern Historiography ot Xinjiang and the Uyghurs: Beyond the Chinese Sources"にて、"Waqf Litigation at Kashghar: A Case Study on the Khalīfa Family Records in the Time of Xinjiang Province(1895-1935)"と題し報告。同論文は帰国後直ちに改稿に取り掛かり、月末に某国内紙に投稿。

【10月】夏の一連のビッグ・イヴェントが終わり、一気に脱力感を覚えていたところに『現代ウイグル語語彙集』改訂版公刊の話が偶然にも浮上。月末にかけて改稿に集中する。

【11月】内陸アジア史学会大会出席。上記語彙集(のち『小辞典』と改称)」改稿の余勢を駆って電子版を編集公開。あわせホームページuighur.jpも全面的にリニューアルを実施。月末より2週、某市民講座で文書研究と口承文芸研究のお話をする機会があり、自分の研究についてあらためて多くのことを考えさせられる。同時にこの時期に子供がノロ・ウイルスに感染し、およそ2週間にわたり家族ぐるみで病魔に苦しめられる。

【12月】気がついたらいくつかの宿題(文章など)を抱えており、もっぱらその消化に専念。

と、まあクロニクル形式でいくとこんな感じでしょうか。
この1年は4月から非常勤講師以外はいかなる経済活動も行わず(というか行えず)、取るに足らないことに翻弄されてばかり。まったく、今年の私は家族に迷惑をかけっぱなしで、研究は別として、総体的にはあまり幸福とは言いがたい、まさに厄年(厳密には後厄年)に相応しい1年を送ってしまいました。

厄年というのは敬愛するH師によれば「本当にある」のだとか。私もカナリ遅ればせでしたが、妻の勧めで先月(よりによって)七五三の日に府中大国魂神社でお払いを受けてきました。残りわずかの厄年中は粛々と過ごし、晴れて厄の明けた新年には新しい気持ちで万事に当たりたいものです。

多分まだ年内に書き込むこともあるでしょうが、みなさま、よい年越しをお迎えください。

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